クレーン・デリック運転士の免許を取得する場合は学科試験に合格した後に実技試験にも合格する必要があります。
試験の合格率は学科が約60%、実技が約50%なので実技は結構難しいのです。受験者の半分は不合格になるわけですからね。
クレーン・デリック運転士の免許は学科試験合格後1年以内に教習所でのクレーン運転実技教習を修了すると実技試験が免除になるのです。
ということで、ヘタレの私は実技試験は受けずにクレーン教習所での実技教習受講により免許を取得しました。
クレーン運転実務教習は落ちることがあるのか?
教習所での実技教習を修了すると実技試験が免除になると言いつつも、実技教習の最後には修了試験があります。
そして、私がクレーン運転実技教習を受講しているときにずっと気になっていたことは「コレって不合格になることあるのかな?」ということです。
教習を受けている中で教官から修了試験でどういうことをすると減点になるかなどの説明はされるのですが、そもそも合格・不合格という概念があるのか?ということについては全く触れられないんですよね。
そして、実際に実技教習を受講してクレーン・デリック運転士免許を取得した私の見解は、
「基本的には不合格になることはない!」です。
ということはどういうことか、分かりやすく言いますと、感覚としては普通自動車の免許を取る時の自動車学校のようなイメージですね。
普通自動車の自動車学校って基本的に卒業できない人っていないと思います。
受講中は先生の言うことをちゃんと聞いてまじめに練習していれば誰でも最後は自動車学校は卒業できたはずです。
感覚的にはそれと全く一緒です。
ですが、普通自動車の自動車学校でもさすがに最後の最後までずっと脱輪したり壁にぶつかったりエンストしたりばっかりしていればさすがに自動車学校側も卒業させないでしょう。しかし普通に考えればまじめに練習していればそこまで上達しないということは無いでしょう。
「基本的に不合格になることはない」というのはそう言うことでです。
よっぽどひどければ不合格になるだろうけど、まじめにやっていれば絶対に上達する内容の教習です、ということです。
ですので、逆に言えばまじめに取り組まないと不合格になる可能性はあると思います。
修了試験で全ての障害物をなぎ倒して進んだりすればそりゃさすがに教官も合格は出せないでしょう。
しかし、まじめに教習を受けていればそんなメチャクチャな運転には絶対にならないはずです。
皆様も普通自動車を自動車学校で初めて運転したときはすごく難しいと感じたはずです。でもまじめに自動車学校の教習をこなすうちに運転できるようになりましたよね。
本当にクレーンの運転もそれと全く同じ感覚です。
私の場合は4時間目の講習からある程度自分の思うとおりにクレーンを操作できるようになりました。
私の経験上、上達するスピードは担当につく教官しだいだなと感じました。
基本的に教官は毎回違う人になるんですが、私の場合は1~3時間目の教官はミスター長嶋ばりに抽象的に指示する人や、妙に言葉がキツイ人で、言っていることが理解できなかったり、こっちが萎縮してしまったりで全然上達できなくて、正直その時点で私は「アレ、コレ、落ちるんじゃね?」と不安になっていました。
しかし4時間目以降に担当してくれた教官は皆、性格も穏やかで試験コースの攻略ポイントも的確に教えてくれて、そのおかげで私もめきめき上達していきました。
クレーン運転実務教習の様子
実務教習にて運転するクレーンは定格荷重5tのクラブトロリ式天井クレーンです。
クレーンの操作についてですが、
この画像は私の職場のクレーンなので実務教習で使う物と違うのですが、
3つのクランク式ハンドルで操作します。
①の場所に走行のハンドル
②の場所に巻き上げのハンドル
③の場所に横行のハンドルがあります。
右手で走行のハンドル、左手で巻き上げと横行のハンドルを操作します。
クレーンを運転する時は下記のような呼称をしなければいけませので暗記しましょう。
教習内容としては、クレーンの基本運転を4時間、応用運転を4時間、クレーンの合図の基本作業を1時間の合計9時間受講し、最後に修了試験をします。
具体的な内容は修了試験のコースを制限時間内にこなせるようになるための練習を8時間かけて学ぶ感じです。
修了試験のコースは下記の動画と同じコースになります。
吊り荷を2mの高さで吊り、コースを制限時間内に回ることが求められます。
Ⓢ地点からスタートしてⒶ~Ⓕの順路で進みのⒶ~Ⓕ6つの地点でそれぞれ障害物があります。
制限時間に関しては、申し訳ありませんが私の記憶がちょっと曖昧なんですが、3分30秒~3分40秒くらいだったと記憶しています。
障害物にぶつかったり制限時間に間に合わなかったりすると減点になるんですが、よほどひどい場合でない限りは不合格になることはないはずです。
ちなみに、私の場合、修了試験が終わってクレーンを降りた時に教官に口頭でクレーンの合図についての問題を出題されました。
合図についての講義が1時間ありますので、その時もまじめに聞いてしっかり覚えておきましょう。
修了試験に合格するために私がやったこと
操作のポイントは教官が的確に指導してくれます。
感覚としてはTVゲームのマリオやロックマンなどのアクションゲームを攻略する感じです。
攻略ポイントを教官が教えてくれるので、私はそれを手書きで書きだして、自宅に帰ったらイメージトレーニングをやっていました。
受講中は自宅に帰ると、手書きで書いた攻略ポイントを頭に叩き込み、大阪特殊自動車学校さんの実技動画配信のYouTube動画を見ながらイメージトレーニングを毎日やっていました。
動画で見てるだけだとすごく簡単そうですが、実際にやってみると本当に難しいです。
無事、実務教習を修了できました。
まじめに実務教習を受講することにより無事、修了することができました。
後は、労働局に申請すれば晴れてクレーン・デリック運転士免許が交付されます。
申請してから自宅に免許証が届くまで1ヶ月~1ヶ月半ほどかかります。
学科は実力で受かるしかないので勉強あるのみ
この記事を見ている人はほとんどがもうすでに学科試験は合格済みだとは思います。
しかし、これから学科試験を受けるという人もいるかもしれないので、学科試験に受かるための効果的な勉強法はと言いますと、「過去問を繰り返しやる!」これが一番です。
私的には下記のシリーズの過去問集を繰り返しやっていました。↓