私は大学を出た後、小売業のドラッグストアの企業に就職して10年以上をワークライフバランスをワーク全振りの社畜戦士として活動していました。
今回の記事ではワーク全振りの社畜時代の私の考え方や苦悩と、私の経験上、社畜になりやすいと思う人の特徴を解説いたします。
私の社畜時代の働き方と苦悩した日々
私は2,005年に大学を卒業し社会人としてドラッグストア業界に足を踏み入れました。
当時のドラッグストア業界というのはブラック労働全盛の時代で、基本的に定時内での勤務というのはご法度で、定時より早く出社してある程度働いて定時の出勤時間になったらタイムカードの出勤打刻をして、そして定時の退勤時間になるとタイムカードの退勤打刻をしてからまた働く、というのが店長以外の一般社員でも普通にこなしていました。
当時の私はそんな社畜思想に共鳴して着実に社畜としてのエリート街道を突き進むことになります。
社畜時代の主な実績は
- 入社2年目 優秀従業員の社内表彰を獲得
- 入社4年目 店長就任 100店舗以上ある内の売上が5本の指に入る店舗
- 入社4年目 当時のドミナントエリア内での初の単月経常利益黒字を達成
- 入社5年目 新店の立ち上げ店長を任される
- 入社8年目 エリアの売上1番店舗の全面改装による新装オープン店長を任される
など、それなりに会社には貢献したと考えています。
もちろん仕事内容や人間関係などで苦労や挫折を味わいながらも着実に社畜戦士としての実績を積んでいきました。
その時の私はと言いますと、「仕事は好きか?」と言われると決して好きでは無いんですよね。でも、自分の適性のあることではあるし、そもそも、それ以外に生きる術も無いし、ということでガムシャラに突っ走っていたように思います。
もともと打ち込める趣味も持っていなく、何かしらのコミュニティに属しているわけでもない私にとって、仕事のみが自分を表現できる物であり、自分の存在意義を感じられると共に、それを示すことができる物でした。
そんな私の自己表現は社内の中でも尖ったものになっていきました。
2010年頃にはブラック色の強かったドラッグストア業界の中でも一定数、ワークライフバランスを意識する層が現れ始めました。
その頃には店長でも、ある程度、定時上がりをしたり有休をとる人もチラホラと見かけるようになりました。
私が社会人になったばかりの2000年代初頭だと、店長がそんなことをすれば確実に村八分の四面楚歌状態でした(笑)
そんなある程度ブラック色が和らいできた時代においても私は長時間労働、休日返上の職人魂(?)を貫いていいました。
そんな前時代的職人魂の中にも私は一つのポリシーを持っていました。
そのポリシーとは、
「店のため、売上のために店長がサービス残業をするのは自由。ただし、それを部下には強要しない。基本部下は定時であがらせる!」です。
私自身は店長も一般社員も全員で無茶をする時代を生きて来て、当然、私自身は一般社員時代にもバリバリにサービス残業をしていました。
しかし、もともと一人で抱え込む性格の私は、そんな自分の中の正義のせいで更に自分自身を追い込んでいく形になりました。
こういう一匹狼タイプの人間て周りの部下や同僚からもなかなか理解が得られないので私はかなりの孤独感を感じていました。
自分が勝手に頑張っているだけなのに、「なぜ、皆、もっと頑張ってくれないのか?」「仕事ができない奴はろくな奴じゃない」そんな歪んだ思想になっていました。
今から考えると、むしろ私の方が仕事だけ頑張るだけで自分の将来のこと等を全然考えていないどうしようもない人間だったのです。
そして、どんなに頑張っていても、こういう尖った人材っていうのは相当うまく社内を立ち回らないと評価されないんですよね。
ボーナスの人事考課では多少の評価は受けていたと思いますが、店長以上のポジションを与えられることはありませんでした。
店長以上のポジションを与えられるのは、何だかんだで、私よりもワークライフバランスを保ちながらもアピール上手で上司に気に入られて上手いことやっている人でした。
あくまでも会社からは私は「利用はされるが、評価はされていない」 そんな感じだったと思います。
私の人格は、ずっと頑張ってやってさえいれば頑張りを認めて称えられるという単純なアルバイトでの成功体験により形成されていましたので、この社会の摂理を認めるのは辛かったです。
結局、学生時代はアルバイトよりも遊びを優先していたタイプの人の方が出世していくんですよね。
そういうタイプの人の方が圧倒的にコミュニケーション能力にたけていますからね。
社畜時代の私の思想と考え方
そんな社畜エ時代の私は日々何を考えて生きていたかと言いますと、
仕事以外の事に関しては
「基本、興味ない」
です。(笑)
まるでスラムダンクの流川君のようですね。(あんなにカッコよければいいですが)
この時代の私の趣味はと言いますと、それは…
「昼寝」
です。ここまで来たらマジで流川君ですね(笑)
これ嘘かと思いますよね?昼寝が趣味なんて人、マンガの世界以外にいるの?って感じですよね。
当時の私は本気で昼寝が趣味でした。
他にやることもないですし、長時間労働で心身ともに疲れているので、休日の昼寝が本当に気持ち良いんですよ。
あの目覚めた時の「あぁ、まだ仕事に行かなくてもいいんだぁ!今日は休みだもん♪」ていうのが最高に幸せなんですよね。
ちなみに当時の私の休日のタイムスケジュールはこんな感じです
- 12時 起床
- 13時 昼食(必ず外食 ラーメン等)
- 14時 YouTubeでどうでもよい動画をダラダラ視聴
- 15時 昼寝 15時~18時位までベットでしっかり寝ます
- 19時 夕食(必ず外食 ラーメン等)
- 24時 ダラダラとテレビを見たりYouTubeを見た後、24時頃就寝します
嘘だと思われるかもしれませんが、本当の話です(笑)
下手したら無職の人の方がよっぽどしっかりとした生活してますよね(笑)
このように当時の私はワークライフバランスで言う所のワーク全振り状態で、ライフの部分は完全に廃人状態でした。
ですので、当時はお金のことや自分の将来のことなんて考えたこと無かったし興味もなかったです。
自分のことに興味ないってそんなことあるの?って思われるかもしれませんが、社畜としてしか生きる道がないので、自分の将来のことやお金のことに真剣に向き合ることは本当になかったですね。
いかに明日の仕事をどう回すか。
いかに物をたくさん売るか。
いかに実績を残して会社にアピールするか。
そんなことばかりを考えていました。
本当にどうしようもない人間ですね。
こういう自分自身の経験があるので良く分かるのですが、
「仕事がデキル、仕事を頑張る」 = 「人間としてしっかりしている」
ということは言えないです。
仕事がデキルことと、人間としてしっかりしていることは、全くの別次元の話ですよね。
少なくとも私は仕事をバリバリやっていた時よりも、緩い気持ちで仕事をしている今の方がよっぽど人間としてまともだと思っています。
社畜になりやすい人の特徴
私は改めて自分がなぜ社畜になったのかを思い返してみて、社畜になりやすいと思う人の特徴が見えてきました。
私が思う社畜になりやすい人の特徴は
「自己肯定感が低い人」です。
私は子供の頃の育てられ方から自己肯定感がとても低かったです。
保育園の卒園式の時は1人ずつ将来の夢を言うのですが、自己肯定感の低い私は将来の夢が無くて、別になりたくないけどとりあえず「消防士」って言ったのを今でも鮮明に覚えています。
その後も自己肯定感が低いまま育っていったわけですが、自己肯定感が低いと高校受験の時も行きたい高校というのが無いんですね。
志望校という目標もないから勉強も頑張ることができず、
勉強を頑張らないから成績が上がらない、成績が上がらないから褒められない、褒められないから自己肯定感が上がらない、そういった負のサイクルで私はずっと成長していきました。
高校に関してはとりあえず誰でもいける程度のレベルの高校に行きました。
そして高校時代にアルバイトを始めたのが私の転機でした。
アルバイトを始めて、私は初めて「社会に貢献して褒められる」という経験をします。
自己肯定感が低い私にとってはそれが本当にうれしくて、学業そっちのけでアルバイトにいそしみました。
アルバイトというのは単純にたくさんシフトに入って頑張ってくれる人が重宝されるので、私はどんどんアルバイト先から(駒として)頼りにされる存在になっていき、私の生きる道はこれなんだと思うようになっていきました。
とは言っても、まだ年齢的にも若く、将来の自分の道を具体的に決定するまではできません。
そして例のごとく、基本的に自己肯定感が低いので行きたい大学もない。
ということで、またしても高校進学の時と同じように、とりあえず誰でもいける程度の大学(いわゆるFラン)に行きます。
そして大学の4年間は今まで以上にアルバイト漬けの日々を送ります。
大学の4年間はスーパーマーケットでアルバイトをしていました。
そして、私は完全にバイトリーダー的なポジションを確立し、「私は他の人よりも優れている、私の進む道はコレしかない」という感じにマインドが仕上がっていきます。
「私は他の人よりも優れている」というのは本当にイタイですよね。
私以外の他の人達は自己肯定感が高いから他に自分のやりたいことがハッキリしていて、それを頑張っているからアルバイトなんて頑張っている暇がないだけなんですよね。
他のやりたいことが、勉強ではなく、たとえ遊びだったとしても、自分のやりたいことがハッキリしているというのは素晴らしいことだと思います。
アルバイト漬けだった当時の私は大学生のくせにやりたい遊びすらもほとんどなかったですからね。
とにかく、私はアルバイト漬けの4年間を過ごすことで謎の自信を手にいれて、意気揚々と社会人としてドラッグストア業界に足を踏み入れました。
ちなみに、私はその謎の自信のおかげで採用面接の時の受けもよかったようで、入社式で新入社員代表の挨拶にも抜擢されました。
そんなこともあって、なおさら私は「同期なんかに負けてたまるか、私はアルバイト時代からお前らとはレベルが違う次元で戦っていたんだ!」というようなまたしても謎の自信とイタイ思想を持っていました。
そんな思想の人間ですから、エリート社畜戦士になるには時間がかかりませんでした。
ということで、私が社畜になった経緯を掘り下げると、
根本的な問題は、「私の自己肯定感の低さ」にあったのだと強く思います。
普通に考えれば、自分のやりたいことがしっかりとあれば(勉強に限らず遊びだったとしても)アルバイトなんて頑張るはずがないのです。
頑張るはずがないというか、頑張る時間が無いという方が正しいでしょうかね。
自己肯定感が低いからやりたいことがない
↓
何気なくアルバイトをしたら褒められるという今までにない経験をし充実感を覚える
↓
もっとアルバイトを頑張る
↓
もっとバイト先から必要とされる
↓
(やりたいことがなかった分、視野が狭いので)自分は他人より優れた人間だと勘違いする
↓
謎の自信とともに自分の生きる道は仕事だと決定する
↓
社畜になる
私の経験上、こういったルートが社畜になる黄金ルートなのかなと思います。
まぁ、自己肯定感が最初から高くて社畜になる人も中にはいるんでしょうけどね。
まとめ 現在はちょうど良いワークライフバランスを保っています
長年、社畜としてワーク全振りの生活をしていた私ですが、結婚して子供が生まれたことをきっかけに転職をすることになったのですが、その転職先で次はなんと「社内ニート」の道を歩むことになります。
人生の中で「社畜」と「社内ニート」の180度真逆の悩みを経験する人もなかなかいないんじゃないですかね。
我ながらなかなか壮絶な人生だったと思っています。
現在は社内ニートの問題も解決して、超ホワイトな工場で定時キッチリ勤務をしています。
そして、ちょうど良いワークライフバランスで生活することにより、現在、私の自己肯定感は今までの人生で一番充実しています。
やりたいことがたくさんあって時間が足りないくらいで、本当に人生が楽しいです。
こういった自分の経験を教訓に子供にはできる限り自己肯定感を高めるよう向かい合いたいと思っています。
そして子供には時間が足りないくらいにやりたいことをやって人生を楽しんでほしいと思います。